16 源氏ガ峰 


六萬寺の東北辺りにある217.7メ−トルの山である。義経等がこの山に登って、屋島の平家の本陣を見下ろしながら、ここで戦略を練ったといわれる。

合戦当初源氏の兵は、平家の大軍に比べて少なかったので、義経は一計をめぐらし、この源氏ガ峰で毎夜のように松明を焚かせ、山の中腹を何回も松明を持って廻らせ、それが絶えないようにした。平家方はこの松明を見て、源氏の兵は予想よりはるかに多い大軍であると勘違いして度肝を抜かれたとの伝説が残っている。

この山の頂上に、大きい石灯籠と松茸型に組まれた大きい石があり、これらは田井(集落)の女体(ニョタイ)さんが祀られている。なお、ここより少し下った付近には役戸の女体さんが祀られていて、この付近に義経の腰掛石と称する巨石がある。

峰の北方は石器時代の遺跡で、石鏃・石斧など弥生式土器を多く出土している。

この辺り一帯を俗に野田場(ノタバ)と称し、ここにある池を野田池という。六萬寺所蔵の銅鐸もこのあたりの出土である。




頂上の女体さん(後方は五剣山)





遠 景