18 長刀泉 

菜切地蔵の近く、現在の鎌長製衡の南西の隅に一つの井戸がある。源氏の兵の炊事用に、弁慶が長刀の石突で掘った井戸と伝えられている。

弁慶がこの所を掘ったところ、土中から大きな石一つ出てきたが、力自慢の弁慶が長刀の石突で一気にこの大石をはね上げたところ、その石は2キロメ−トルあまりも飛んで、原宮前の田圃の中に落ちたという。
この石は今も残っていて、弁慶の投げ石と呼んでいる。

このように弁慶は怪力を発揮するととも、元来謎の人物にえがかれているが、幕府の公用日記ともいうべき「吾妻鑑」に弁慶の名が出ていることから、実在の人物であろうことは間違いない。